リコー R50について


R50

☆ジャンク度☆
レンズにゴミ
撮影可能


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 やや広角側が物足りない光学5倍ズームレンズを登載。


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 ひとまず1000万画素級撮像素子を登載。
 基本的には最廉価カメラだ。


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 シンプルなデザインだが意外と薄くないボディ。


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 入門機らしいシンプルな操作系。


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 小型のバッテリーはオリンパスなども採用している。


 リコーと言えばカメラメーカーというよりはオフィス機器(サービス)の総合メーカーとしてのイメージが強いだろう。初期のDC−2LDC−3などはPDA端末タイプで、カメラというよりはオフィスパソコンのオプションのようだ。確か、リコーもカメラではなく、イメージキャプチャリングデバイスという様な事を言っていた気がする。多分、フィルム部隊が強かったのだろう。リコーはリコーフレックスの大成功でカメラ部隊が強く、ライバルの後塵を拝する時代になって採算性が怪しくなっても、アンタッチャブルだったらしい。その呑気体質を崩すのが大変だったと、リコーがキャプリオを出した時にプレジデントが言っていた気がするな。
 リコーのコンパクトデジカメとえばキャプリオブランドだったのだが、それを使っていたのはキャプリオR7までで、本カメラと本カメラと同時に登場したR8はキャプリオブランドを冠していない。IXYデジタルやμデジタルが「デジタル」の冠を廃したのとはちょっと違う気がするのだが、あまりいい命名とも思えないので外してしまったのだろう。GRとかGXとかアルファベットと数字だけの方がリコーの場合はカッコ良さそうだ。あまりフレンドリーだとどちらかというと玄人好みのリコーフォロワーには敬遠されるのだ。本カメラは入門機というか廉価機で2008年の登場だが、その前の廉価機であるキャプリオR30は500万画素級で、登場は2年も前の2006年である。リコーが廉価機に対して熱度が低いのが知れる。もっとも、安カメラなどは儲からないジャンルだから、どのメーカーも本音ではやりたくないだろう。キャプリオR7が高級機かというと、それもちょっと違うのだが。
 撮像素子は堂々の1000万画素級、ライカ判換算で36〜180mmF3.5〜5.6の光学5倍ズームレンズを組み合わせる。2008年のカメラで広角側が36mmというのはかなり物足りないな。光学手振れ補正機構は搭載していないので180mm側を使う時は気合が必要だ。何でもソフトウェアでブレを軽減する機能があるらしいのだが、大抵の場合そういうのは役に立たない。アウターシェルが直線・フラットを基調としておりシンプルで嫌味が無い。リコーのカメラ、というかキャプリオはヘンに曲面を使って時にはドギツイカラーで田舎のイモくさいスタイリングになりがちなのだが、本カメラは妙にあっさりしていてリコーっぽくない。しかし、厚みは結構あって実際にはそれほどスリムなカメラではないな。背面のインターフェイス周りもあっさりしていてキャプリオR7やキャプリオR30で搭載していたジョグスティックのADJボタンも省略している。妙にスッカラカンのカメラでリコーも思い切って省略したか、どこか他のデザイナーに丸投げしたのだろうか。

                ☆                 ☆

 使い勝手は極めて普通である。イマイチ画質にパワーを感じないのだが、価格並みなのだろう。晴天下でも曇ったように写るのは、そういう味付けなのだろうか。
 現在ではリコーのデジカメは明確なコンセプトや工夫で強力なフォロワーを形成しているが、本カメラは平凡である。リコーのフォロワーは廉価機からのステップアップよりは、コンセプトや機能の一点買いが多いだろうから、この種の廉価機の必要性は薄いと思うのだが、実際に現在では廉価機作りは止めたようだ。

 では、撮影結果(名古屋散歩)もご覧いただきたい。

(了:2015/6/9)

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